お葬式をする意味
2023年12月28日

「他力本願」という言葉を
よく耳にしますが、
多くは「人任せ」という意味で
使われています。
しかし、本来は「阿弥陀如来」の
本願によって極楽往生を得る
(極楽浄土に行ける)
という意味があります。
「南無阿弥陀仏」と唱えることは
故人の供養や成仏のためではありません。
阿弥陀如来の救いに委ねる「他力本願」
の考えを持ち救いに対する感謝の気持ちを
伝えるためです。
「阿弥陀仏」の救いを信じて委ねれば
往生できると教えているのが
「浄土宗」です。
天竜区内で割合が多い
「曹洞宗」では、
お釈迦様が坐禅の修行をして
悟りを開いたことにならい、
無心に坐禅をする「只管打坐」
という修行が重要とされています。
また、命あるものは生まれながら
にして仏の心を持っている
「即心是仏」という教えがあります。
坐禅を行い正しい生活を送ると
仏の心が現れてくると説いています。
このように、宗派によって
考え方が異なる為、
お葬式で行う儀式も宗派によって
意味が異なります。
浄土宗では、「阿弥陀如来」の
救いに対する感謝の気持ちを
伝えるために、
「南無阿弥陀仏」を唱えます。
曹洞宗では、故人は仏の弟子となり、
浄土へ向かうという考えです。
その為、ご葬儀では戒名を授け
引導を執り行います。
故人様のために、戒名を授けることも
大切だと思います。阿弥陀如来の救い
に対する感謝を伝えることも
大切だと思います。
その上で私が1番大切にしたいのは、
遺された方々が悔いのないお別れが
できることです。
お葬式は故人様のためでもあり、
遺された方々のためでもあると
私は思います。
萌子